40歳になりました

今日、年齢がひとつ上がってついに40代に突入しました。

30代最後の日は何をやっていたかというと、20年以上連れ添った親知らずを抜いてきました。これまで何の役にも立たなかったけど、ありがとうさようなら親知らず。

使い古された表現とは思いますが、本当にあっという間だった30代でした。きっと同じか、それ以上に早く40代も終わってしまうんだろうなと思うと、無駄な時間は過ごしてらんないなぁ。

10年を振り返る

さてこの10年、何をやってきたか。振り返ってみると、総じて充実して満足できる時間を過ごせたように思います。

2013年ごろはNTTコミュニケーションズでCloud FoundryをベースにしたPaaSの開発をやっていました。ちょうどその頃からWeb媒体で記事書いたり、座談会に出たりといった表に出る活動を始めていました。

2014年にはおそらく日本で最初のKubernetes勉強会をやったり、これまた多分日本で最初の解説記事をSoftware Designに書いたりしました。当時からすごいプロダクトが出てきたなぁと感嘆してましたが、ここまでの存在になるとは思っていなかったな。

2017年には、それまでの知見を生かす形でCloud Foundryの本家本元であるPivotalに転職。顧客へのプロダクト導入支援やチームビルディングを行うプロフェッショナルサービスに携わりました。 その後2020年、買収によりVMwareに。そのままTanzuチームの一員として活動。

2021年に新しいチャレンジとして、現職であるHashiCorp Japanに転職し、ソリューションエンジニアとして活動することになりました。

こう振り返ると、30代は最初から最後までクラウドプラットフォームに関連する仕事をしてきたんだなと感じますね。

コミュニティでの活動

技術コミュニティで活動し始めたのも30になってからですね。この界隈、若い人が多いのでその話をすると驚かれることが多いんですが。

2011年からあるCloud Foundry輪読会を発展する形でPaaS勉強会となったのが2014年。一応まだ活動している(つもり)(最近やれてないけど)

2016年ごろからしばらくはRancherJPに関わり、2018年にはJapan Container Days(JKD)に運営メンバーとして参加。参加型コンテンツのshowKsをやったり、そのネタを本にしたり。

そして個人的に大きいのは、CloudNative DaysとPlatform Engineering Meetupというイベントを主導したこと。

CloudNative Days Tokyo 2019以降のチェアに青山くんと共同で就任。コロナ禍を乗り越え、今でも活発に活動しています。あ、そういえば8月には福岡でCloudNative Days Fukuoka 2023を開催するので是非ご参加ください。

Platform Engineering Meetupは今年から始めた勉強会ですが、初回は576人、2回目は763人の申込者が来るという巨大勉強会になりました。ここ10年で培ったコミュニティの運営ノウハウを全力で叩き込んでいるので狙ったとおりではあるんですが、想像の1.5倍から2倍ほどの人気になりました。主催者としてもびっくりです。

Platform as a Product

Platform Engineering Meetupを始めたのは、世の中のトレンドに乗っかったというのもあるのですが、Platform as a Productが脚光を浴び始めたという点も大きかったりします。

このあたりはVMwareを退職した際のブログにも書いたんですが、Platform as a Productの考え方は、自分の社会人人生の中で最も衝撃を受けたものといって過言ではありません。

プラットフォームという縁の下の力持ち的な存在を作っていくことに対して、プロダクト開発の知見を取り入れていくという発想自体がそれまでに無かったし、実際それを顧客に対してプロフェッショナルサービスの一環として支援すると、本当に効果が出るんですね。

自分がPlatform as a Productを知ったのは2018年ごろ。なんとかこの考え方を広めたいと思い、CNDT2020の登壇で話したりもしました。

そうしているうちに脚光を浴び始めたのがPlatform Engineering。このPlatform Engineeringで述べられている考え方は、↑の登壇で話した内容と9割9分合致しているんですね。呼び方を変えるだけで急に注目を浴びるようになるわけで、名前付けって大事だな・・・。

なにはともあれ、時代が追いついてきたという感じ。なので、自分が過去10年やってきたことの集大成として、Platform Engineering Meetupに取り組んでいるわけです。

これから10年なにやるか

40は不惑と呼ばれるわけですが、「四十にして惑わず」となっているかというと、そんなことはなく。相変わらず惑わされまくりな毎日です。

40年生きてようやく自分の強み、弱み、得意な領域が見えてきた状態で、じゃあそれを生かしてどう残りを生きていくのかと言われると、まだまだ迷いだらけ。

今年に入り、プラットフォームを作る側、発信する側だけでなく、改めてプラットフォームの利用者側ーすなわち開発者としての経験もしておきたいなという想いが強くなり、ヘルス&ビューティー領域のスタートアップであるPITTANに技術戦略アドバイザーとして参画しました。副業という形での参画ですが、単にアドバイスするだけでなくインフラからモバイルアプリまで手を動かす形で参加させてもらっています。

とはいえあれこれ手を広げていてもキリが無い。これまで発散させ続けていた活動の方向性を、少しずつ絞っていくのが40代の大きなミッションなんだろうなと考えています。

5年ほど関わってきたCloudNative Daysについては、チェアの座を降りて後進に託す形にしました。その他コミュニティ活動についても徐々に活動量を減らしつつ、20代、30代ではやりづらい運営の裏方周りを中心に担って後方支援する形になると思います。Platform Engineering Meetupについてはまだまだやれることがあるので当面は全力投球ですけどね。

10年後、何をやっているのか今の段階では想像もつかないのだけど、30代と同じように充実した時間を過ごせればいいなあと思います。

いつものあれ

しいものリスト

あ、あと ryくんmochizukiさんとHashiCorp Vaultの本を書いたので、こちらもよろしくお願いします。